ツアーで西穂高岳独標から焼岳へと縦走してきました。噴気をあげているような活火山に登るのは御嶽山以来。歩いていてどきどきしました。無事に帰って来れて何よりです。
ロープウェーの駅から西穂がばっちり見えました。 |
笠ヶ岳も美しい姿を見せてくれました。 笠ヶ岳は白亜紀のカルデラが原型なので、山頂直下には火山灰が降り積もった地層の横縞模様が見えます。 |
荷物を西穂山荘に置いて西穂高岳独立標高点へと向かいます。 |
天気は下り坂ながら、何とか保ってくれました。 |
明日登る焼岳は煙を高々と上げておりました。 |
翌日は雨の前に下りるべく、暗いうちから早立ち。
穂高と上高地を背に、霞沢岳を左手に見ながら森の中を進んでいきます。 |
焼岳小屋の横にはこんな大きな溶岩が鎮座まします。 |
いよいよ焼岳山頂に向かって登ります。木が生えていないことの意味を考えると、不気味です。 |
登山道は1962年の割れ目噴火口(左下から右上に伸びる割れ目)を通っていきます。 |
火山ガスや熱水で変質した岩石が目立ってきました。 |
向こうに見えるのが山頂です。あの噴気の脇を通らないと行けないのが怖いです。 |
山頂からは昔の噴火口が2つ見えます。正賀池とインキョ穴。 |
噴火の可能性はあるので長居は無用。さっさと下ります。 |
樹林帯まで下りて一安心。雨の森もステキでした。 |
今回は山の中でも活火山をガイドするということでいろんなことを考え、感じました。実際にお客様を案内してみると、山を理解し、正しく怖れている(もしくはそう努力している)人はごくごく一部で、そのことに愕然としました。私は御嶽山の噴火に遭遇したときほど、火山を勉強していてよかったと思ったことはありません。山を知ることが、自分の命を守ることにも、山を愛することにもつながる。このメッセージは大切に伝えていきたいと思います。また、自然を理解し妥当に怖れること、自然に対するリテラシーと言ってよいと思いますが、これはまだまだ人々の間に浸透していないようです。組織的な普及活動が必要だと感じました。また、旅行会社さんとも万が一の備えについて議論を深めていきたいと思います。