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ごあいさつ。


こんにちは。登山ガイド・スキーガイドのたむ屋マウンテンです。
どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
                                                   たむ屋マウンテン/田村茂樹



2017/06/13

反省会と予習会 その2。~大谷嶺七人作りの峰~

西日影沢を登って山伏に着いたところまで書きました。


山伏からは稜線を東北東に辿っていきます。
しばらくは広い長閑な稜線。
トレースがそこまで濃くないので、うっかり者の方は道迷いに注意です。
新窪乗越を過ぎると右側に大谷崩れを見下ろすようになり、尾根が明瞭になってきます。
岩がひっくり返ってちょっとした痩せ尾根になっていますが、ここは落ちても数mというところ。
大谷崩れは霧で見えません。
ひとによって見解は分かれますが、僕は、残念!という方です。
150mほど登って大谷嶺に到着。
5時に出たおかげでまだまだ時間があるし、ビバークできるところもなから分かっているので、
行けるところまで行ってしまうことにしました。
ここからは一般登山道ではありません。
安倍奥という山域はほとんど知りませんが、物の本によると、
ここをまともに歩ければ薮尾根歩きの免許皆伝といった位置づけのようです。
そんなことを書かれると、双璧とされる鳩胸尾根も興味がわいてきます。
霧の森を地図読みしながら歩くのは知った道でも少しどきどきします。
大谷崩れの崖っぷちを行くところもあります。
幾筋か踏み跡があるのでどこを行ってもいいのですが、やはり平らな方が歩きやすいです。
そこかしこに猪さんの落とし物があります。
お邪魔しま~す。
踏み跡は分かれては合わさり、生まれては消え。。。
歩く人のセンスが問われるというのは、自分の感性や創造性を発揮できて楽しいものです。
七人作りの峰は鉢櫃山から七段沢のコルまでのザレ場の急降下が鬼門でした。
ベストなルートを探りながら歩きます。
沢を下りきらず、一番濃い踏み跡を辿っていくと一番無難に歩けそうなことがわかりました。
うん、これで良し。
下りきったところでひと休憩。
七段沢のコル付近では大谷崩れの砂防工事が大規模に進められています。


工事現場を過ぎると薮がだんだん濃くなってきます。
ここからしばらくは、小さなアップダウンを繰り返しながら薮をのんびり下っていきます。
これは鹿さんかな~。
カモシカさんは少し形が違います。
薮はだんだん濃くなりますが、踏み跡はっきりしています。
ウツにもなっているはずなので、変な方角に向かないようにきちんと確認しながら歩けば
全く問題ありません。
とはいえ、一番背の高いところは、体感的にはこんな感じです。
たまに薮が薄くなるとほっとします。

植林地にかかってくると、七人作り(稲荷山)はもうすぐ。
このまま日帰りで下りきれそうなので突撃します。
ここからはとにかく急勾配。水平距離1kmちょっとで600mも下っています。
平均斜度27度!スキーなら楽ちんなんだがなぁ。。。
下る下る下る下る下る下る下る下る下る!!!!
という感じです(笑)

そして無事下山。歩行時間12時間ちょっとでした。

教訓:やっぱりバリエーションルートは初見は大変!下見は大事だねってことですね。

 
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