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ごあいさつ。


こんにちは。登山ガイド・スキーガイドのたむ屋マウンテンです。
どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
                                                   たむ屋マウンテン/田村茂樹



2018/06/03

「松本のたから」を歩く。~善光寺街道番外編 松本市和田(旧和田村)~

善光寺街道を歩くだけではなかなか見きれない沿線の歴史を垣間見るべく、今回は番外編です。場所は松本市和田(旧和田村)。私にとってはカモシカスポーツのあるところくらいな認識でしたが、ところがどっこい、天領であったがゆえに、松本藩領で明治初頭に吹き荒れた苛烈な廃仏毀釈の難を逃れた文化財が数多く残っている地でした。


いつも素通りしてしまっていた新村駅前の専称寺。
まず立川流の彫り物がすごい。
通りは車通りが賑やかなのに、一歩入るとなんとも落ち着く雰囲気です。
大迫力の紀伊国の徳本上人の名号塔。
時代を追うごとに、筆遣いに応じた力強い彫りになっているそうです。
さらに六地蔵と百体観音。躑躅も見事です。

初っぱなからすでにおなかいっぱいになってしまいました。

歩いて次の目的地へ向かいます。
今どき珍しい長屋がありました。
お次の忠全寺にも徳本上人の名号塔。
写真を撮り忘れましたが、こちらには松本にあった念称寺の観音堂が移設されています。
毎度見る度に切なくなる出征軍馬の碑。
善光寺参り三十三度の供養塔。
何やら異国情緒の屋敷林がありましたが、庭師の方曰く、あれはわざとではないだろうとのこと。
たしかに、頭が重くなって大変そうです。
さて、本日の主役のひとつ、和田神社。
特別に弊殿に上がらせていただいて本殿の彫り物を見せていただきました。
しっかり拝んでから拝見します。

どうですか、この彫り!
諏訪立川流の技の極致です。

いつまでも眺めていたくなりましたが、後ろ髪を引かれながら次の目的地へ。

比較的新しい道標。
地元の青年会が昭和初頭に建てたもので、電車の駅も記されています。
自分たちで手作りした感じの彫りが面白いですね。
こちらは無極寺。
こちらも立川流の彫り物。
どうやら透かし彫りまでは手が回らなかった様子なのが残念ですが、
それでも素晴らしいものです。
観音様も。
いろいろ見てくると、神仏に対する古の人たちの思いが伝わってくるようです。
面白い石碑もありました。これ、なんでしょうか。気になります。


途中の街歩きも面白し。




今でこそ善光寺街道沿いは工場や宅地も多くなってしまいましたが、
昔は宿場を出たら次の宿場まではこんな景色だったはず。そんなことに思いを馳せながら。。。
そして本日2件目の主役の西善寺。
松本の現イオンモール近くに鐘楼のみ残る念来寺の大変貴重な什宝が保存されています。撮影禁止なので写真はありません。以下の松本市教育委員会のページで「西善寺」と検索すると見ることができます。ぜひご覧になってください。
http://takara.city.matsumoto.nagano.jp/

それにしても、いつかこれらの御本尊に相応しい堂宇をふたたび造りたいものですね。

水路端に佇む馬頭尊。
これまた素晴らしい彫りです。
知っていないとなかなか訪れる機会のない場所でしたが、とても面白い一日でした。
まさに松本の宝が今も残る場所。大事にしたいですね。

 
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