地形図に注釈を入れた林道崩壊地点。 |
林道終点の砂防ダムは土砂で埋まって道がわかりにくいので、 渡してあった丸木橋を掘り出し、目印を付けました。 |
ヒトリシズカ。 |
ヤブレガサ。 |
沢の行き詰まりまでのトラバースは崩れたり埋まったりしやすく道の整備の苦労がなかなか報われません。尾根沿いに道を付けるのが妥当だとは思いますが、沢の行き詰まりに戸隠から勧請した九頭竜様と鳴神様がいらっしゃるので、その参道としてこんなルートになったと思われます。 |
沢の徒渉点に足場板で作られた橋の土台が抉られて浮いていましたので応急処置しましたが、 根本解決になっていないので近いうちに再整備したいと思います。 |
九頭竜様の手前のところは整備の課題が盛りだくさんでした。 |
その九頭竜権現。 |
水が湧き出ています。 |
九頭竜権現からの登りだしは急坂で滑りやすいので、段を付けたいと思います。 |
こちらはその少し上にある鳴神様。 |
こういう一枚岩も厄介です。 他の岩は彫って段を付けているところもあるので、同じようにやってみようと思います。 |
そして奥の院に着きました。 今でこそ小さい社になっていますが、土台を見ると、多くの奥の院のように、 この岩窟に潜り込むように立派なお社が建っていたことと思います。 |
岩窟の右手と |
左手にはよくよく見ると裏手に回る道があって上の横岩にでることができますが、それよりさらに奥はすぐに完全に未整備の区間になってしまいますので、これは知っている人だけの世界にしておいた方が良いのではないかという話になりました。景色ならば天狗岩から眺めればほとんど同じものが眺められますし、そちらならば鎖も道標もあります。 もっとも、この山はそういう未整備のところが奥が深くて面白いのです。その片鱗は以前のレポートをご覧ください。 http://tamuyamountain.blogspot.com/2016/01/blog-post_6.html |
右側の土付きを登ると、ルンゼを岩登り。 ロープが張られていましたが、老朽化のため撤去しました。 先の整備方針のため、ロープを再設置する予定は特にありません。 悪しからずご了承ください。 |
上に出るとこの通り!岩殿山の三角点方面です。 ややこしい話ですが、三角点としての岩殿山と信仰の対象としての岩殿山(奥の院を中心とした岩場群)はまったく別物です。 |
飯綱岳方面。こちらの奥地へと足を踏み入れたい方はどうぞガイドをご用命くださいませ。今風に言えば、里山バリエーション、ハイグレードハイキングの醍醐味を思う存分味わうことができます。 |
筑北の谷。 |
北アルプスは、、、もう一声!というところでした。 |
ちなみに、奥の院の下の方に、千手観音が安置されていた岩窟がありますが、、、 |
道形はかなりおぼろげで辿り着くのは一苦労です。 足で降りるのが苦労だったので、僕は懸垂下降で降りました。 |
もちろん、素晴らしい雰囲気なのは間違いありません。 |
帰りは頑張って登り返しましょう(笑) |
さて、岩殿山といえば奥の院を中心とした一連の山を指すのが本来ですが、どうしても三角点や最高点に拘る人は三角点を目指すようです。なので、そちらもパトロールに向かいます。
天狗岩を過ぎて兜岩からの下りあたりから、踏み跡はしっかりあるもののだんだんと道が細くなってきます。
天狗岩を過ぎて兜岩からの下りあたりから、踏み跡はしっかりあるもののだんだんと道が細くなってきます。
こんな感じです。 |
不必要だったり老朽化していたりするロープを撤去したり、、、 |
そのまま下っていきそうなところをボサで封鎖したり、目印を付けたり、、、 |
一番の課題はこれ。 元々は4mほどの岩をよじ登るか梯子で登っていたのだとは思います。それが崩れて左下に向かって巻いて登り返して岩の上に出るように今の道は付いていますが、そちらも相当悪いので、やはり直登に道を付けるのがよいようです。 |
そして、展望もなく見栄えする看板も何もない三角点です。 |
休憩しつつ議論の図。 |
下山してから、ザック一杯になった撤去してきたロープを片付けました。 お疲れさまでした! |
麓の岩殿寺は桜が見頃でした。 |
結論としては、寺沢ルートと稜線の三所権現~兜岩まではある程度は積極的に整備、兜岩~三角点は迷わないように危険のない程度に整備していきます。別所中央ルートはそれらの整備が一通り済んでから地道に始めます。岩殿山は面白い山ですが、もともと修験の山として開かれただけあって険しい箇所(≒整備しにくい箇所)も多いので、登山者の方も知れなりの心構えで楽しんでいただけたらと、そういう楽しみを邪魔しないような整備がいいのかなと考えています。ご意見がありましたらぜひお聞かせください。よろしくお願いいたします。