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ごあいさつ。


こんにちは。登山ガイド・スキーガイドのたむ屋マウンテンです。
どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
                                                   たむ屋マウンテン/田村茂樹



2017/06/07

水と岩と鳥と木々の声を聞きながら。。。~有明山 その2~

て、里宮だけでものんびりしたいところですが、登るのにかなり時間がかかりますので、後ろ髪を引かれつつ登山口へと向かいます。




きーんと冷え込んで緑が気持ちいい朝です。
沢のせせらぎも気持ちよいですね。
5月半ばに行ったときは途中の枝沢に中途半端に雪渓が残っていて難儀でしたが、
今回はすっかり融けていました。
河原に降り立ってしばらく行くと、、、
妙見の滝。
いいでしょう?
ここから先、第一の関門です。
廊下にかかる巨大なチョックストン。
さあ、あなたならどうする?


よくよく見ると右側に鎖が垂れています。
水に濡れているので慎重に。。。


わかりにくいですが、ここが第一の名所、水浴びしながらの梯子登り。
上から見るとこんな感じです。

チョックストンを越えて一息つきます。

ここからは本流の滝を高巻きながら高度を上げていきます。
土付の急斜面で、この先の白河の滝からの急登の予行演習みたいなものです。
しばらく行くと空が開けてきて、、、


白河の滝。

これで標高差の半分を稼ぎましたが、ここからがとにかく急登で厳しいのです。
ここまで来るだけでもけっこう楽しめるので、今度は沢登りで来てみたいです。
沢の本流は右の雪渓ですが、これは無理なので、、、
対岸の急な尾根に無理矢理取り付きます。
鎖が垂れているので辛うじてわかりますが、初夏の時期は残雪で踏み跡が薄くなっているので、
知らないと見過ごすことも多いかと思います。
最初は鎖か笹を頼りに土付の壁を攀じ登ります。
なかなか一息付けません。
ようやく一息、もここからひたすら急登です。
心を無にして、自然の声、自分の声を聞きながら、淡々と登ります。
花に癒やされ、
昔の行者や講の人々の面影を感じつつ、、、


石門をくぐり、
上に飛び出すと、ようやく下界の展望が開けます。


山頂はまだまだ遙か彼方。。。
尾根をトラバースし、、、
沢の源頭の笹藪を詰めます。
ちょうどこの頃には背中から日差しに照らされて暑くて、なかなか近づかない!
あと少し!(で山頂ではなく主尾根)

そしてようやく落合。
馬羅尾口と落ち合うところ、という意味でしょうか。
景色を眺めながら大休止してさらなる急登の連続に備えます。




ただ、ひたすらに、登る。


それでもまだまだ。
蓮華岳から北の方の山々も見えるようになり、もう一度息を整えます。


5月の時は山頂直下に雪がまだついていて嫌らしい感じでした。
北岳のこのお宮は松川の有明山社の奥宮で、有明の有明山神社の奥宮は中岳と南岳にあるのですが、
そこまで往復していると帰りが厳しそうだったので、今回はお預けとしました。




下りは中房口へ。こちらは斜面をトラバースしていって中房温泉に下りる尾根に取り付いて急降下。
標高差は有明口の1500mに対して1000mと少ないですが、
有明口に負けず劣らずの急登な上にひたすら樹林帯を詰め上がるので、
展望も開けず景色の変化にも乏しく、
花の時期以外は精神的に大変かもしれません。


今年は雪消えが遅いようで、5月はけっこう雪田をトラバースしました。


ただただ下ります。
下りの歩きのトレーニングには良いかも!




しんどい下りですが、
今回はちょうどイワカガミやアズマシャクナゲが見頃で目を楽しませてくれました


遠かった中房川の音が近づいてくると、さらに輪をかけた急降下になり、、、

ようやく有明荘へと辿り着きました。



 今回で有明山は4度目ですが、やはり素晴らしい山ですね。登れば登るほどもっと知りたくなる、感じたくなる、そんな感じがします。また近いうちに。。。


 最後に、いずれの登山道も修験者によって開かれただけあって、有明山はどの登山道もやさしくありません。
 有明口登山道は標高差1500mなので、スタミナがあり、岩稜歩き経験があり、ルートファインディングを確実にできる方向け。中房口登山道は標高差1000mですが、一般的にも日帰りとしては大変な標高差です。これまた急登の連続なので、スタミナがある人向け。道は比較的わかりやすいです。

 水や行動食は多めに、ビバーク装備も忘れずにお願いいたします。

 そんな大変な山ですが、その分登りごたえや達成感は一入です。心身ともに充実した登山者たちの挑戦を待っていますよ。ちょっと不安はあるけど興味ある!登りたい!という方はガイドをどうぞご用命くださいませ。




 
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