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こんにちは。登山ガイド・スキーガイドのたむ屋マウンテンです。
どうぞごゆっくりお楽しみくださいませ。
                                                   たむ屋マウンテン/田村茂樹



2017/11/18

西国三十三番観音を愛でる峠越え。~千国街道 佐野坂越え~

馬小谷界隈おまかせツアーレポート第2弾は千国街道(糸魚川街道、松本街道、北塩の道)の佐野坂越えです。ほとんどが舗装路や林道ながら、現在の車の往来からは離れているので静かな上、西国三十三番観音像を始めとする石仏群も多く、街道らしさを楽しめるルートです。

青木の集落から歩き始めました。
さっそく馬頭観音たちが迎えてくれます。
「出征軍馬之碑」というのはもちろん第二次世界大戦中に自分の家の供出させられた方が立てたものです。時代が偲ばれます。
青木湖が見えてきました。
国道や鉄道は湖の東側を通っていますが、街道は西側を通っていました。
青木湖の西側は秋葉崎のあたりは山が迫っていて国道や鉄道を通す幅が確保しにくいですし、
峠を越えてからもより東側に出た方が斜面をなだらかに下っていけるということでしょう。
青木の集落を過ぎてしばらく行くと、
キャンプ場や旧サンアルピナ青木湖スキー場のあるエビスマ原に入ります。
1970年代のスキー場だと、コンクリートで固めたりせずにまだまだ土台は石垣を積んでいる
のですね。そんなところも気づくと面白いものです。

ゲレンデ跡。
新雪を滑るにはちょっと斜度が足りないかな?



スキー場やキャンプ場を横目に見ながら、西国三十三番観音が始まります。
「塩の道?三十三番観音?なに時代錯誤なこと言ってんの?」
という時代があったんでしょうね。
こんな感じで道端に並んでいます。
一体一体道から逸れて拝んでいきました。




高遠の石工の作だけあってどれも素晴らしい掘りです。
某大学のサークルのようですが、うまいこと造っていますね。
いよいよ林道区間に入っていきます。
植林になっていますが、雰囲気は悪くないです。


峠を越えると四ヶ庄平(白馬盆地)が見えます。
車や鉄道ではこの景色は見えないので新鮮です。
鉄道と国道が下に見えます。
あ、ムキタケ。でもすでに萎れてしまっています。
しばらく行くとさのさかスキー場に入ります。街道歩きの視点から見ると無茶苦茶な開発です。
すぐに大糸線の踏切です。
ということで、踏切名はなんでしょうか。
残念、ただの「旧道」でした。

佐野の集落に入るとまた石仏が多く見られます。
これは庚申塔。

お社はお蚕さんのものでした。
蔵に覆い屋がしてあります。雪を避けて長持ちさせるためでしょうか。
なかなか見ない感じのお地蔵さまです。
こうやっていろいろ見ていると、仏像の勉強をしたくなってきます。
こちらは東徳寺というお寺さんですが、佐野学校も置かれた場所です。
不動明王二体の掘りがまた素晴らしい。

その先の十王堂また素晴らしいものばかり。



すぐそばに道祖神と大黒様。

十王堂と道祖神があるということは、昔はここが佐野の集落の終わりだったということですね。
雨だったので南神城駅まで歩いて今回の旅を終えました。



 
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